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今現在の帆足が、かつては上下関係なく結ばれた盟友であったはずの大沼に命令として何か言われたならば、只それを確実に遂行するまでだ。それ以外には何もない。
その心中を察することは…、やはり岸にはできなかった。その境地に辿り着くにはあと何年がかかるのだろう。もしかすると一生辿り着かないかもしれない。

岸は思考の迷宮の中にいた…、そして気が付くと、自分の部屋の前に戻ってきていた。見張りの少年兵に作り笑顔で挨拶すると、部屋へ入るなり岸はベッドへ身を投げ出した。
朝が早かったせいか、任務の緊張感からの解放か、その後の考え事か。おそらくはすべてが折り重なったのだろう。
まだ午前中というのに、岸はまもなく眠りに落ちた。


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