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「戻ったぞ」
「あ、おかえりなさい」

約三十分ののち無人戦闘機の管制室へ戻ってきた清水を、亀井が立ち上がって迎えた。

「戦線は」
「まぁ変わらないです。それで、どうでした」
「増援は当然だけど了解貰えた。あとはなんとかなるだろう。『ここの戦線維持は重要だから』、」

話の途中で急に細い目を見開き原の顔真似をしだす清水の言葉を亀井は黙って聞く。

「…つってさ、『君自身も戦闘機を操作するなどして対抗してくれ』とか言ってんの」
「えと、それが何か…」
「できるわけないだろ対抗なんか。あっちは化け物だぞ。コンピュータに任せておいたほうがまだマシだ」
「でも命令されたんですよね。一応やってみたらいいんじゃないですか。一機くらい…」
「それもそうだな、一機くらい」

そう言って清水は、無人戦闘機の操作をマニュアルに切り替えた。

「おお、カメラ映像映っ…、」
「撃墜されましたね。3秒ですね」

一瞬だけ青い空と遠くの富士山を映し出したモニターは、すぐにノイズの海へと切り替わってしまった。


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