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ガチィィィン、という衝撃音と同時に、激しいブレーキの摩擦音が夜空に響き渡り、輸送車は急ハンドルを切って停止した。そして帆足の予告した通り、二台目の車両が追突する。
その衝撃が来る寸前、帆足はヒビの入ったフロントガラスを蹴り、後ろへ宙返りをして、トン、と路面に着地した。

「力者、行きましょう。急がないと」
「あ、ああ、そうだな」

信じられないものを目の当たりにして、思わず口をあけていた小野寺は、岸の言葉でハッと我に返った。

「みんな行くぞっ、包囲しろ」

小野寺は今更な命令を出すと、岸、それに手勢を伴って高架橋を掛け降りた。
その間に帆足は運転席側の窓を打ち破り、ドライバーを無理やり車外へひきずり出そうとするが…、敵もさるもの、右手に拳銃を掴み、それを帆足に向けようとしているのが、岸の目にハッキリと見えた!

「帆者、危ない!」


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