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軽い調子で返事をすると、山崎は床板を一枚外し、中から味噌桶を取り出した。

「ほんま、人数おると汁だけでも大した量やなー」
「入ってる具の量はいつも通りだけどな。…ちょっと待て」

床板を放置してそのまま調理に入ろうとする山崎を、永川が牽制する。

「そこ絶対踏み外すから閉めとけよ。で、どうだったんだ、プレゼント」
「ああうん、いま閉めるわ。んで聞いてーな、商店街行ったら、なんや、もう店閉まっとってん」
「まあ、そうだろうな。手洗えよ」
「けど、わあわあ言うてシャッターがっしゃんがっしゃん叩いたらフトン屋のおっちゃん出てきてくれよってな」
「迷惑だな」
「無事買うてきた。かしみや?がどうのこうの?っちゅう、こーきゅーひんやで。今渡してきてん」
「それでお師匠さん、何て」
「お前も折角稼いだんにこがぁなもん、無駄金使うてからに馬鹿タレが、て」
「へえ、大喜びじゃん。良かったな」
「良かったわ〜」


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