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考えれば考えるほど、一歩が踏み出せない。しかし同様にスラィリーも微動だにしない。
…なんで動かんの。僕の出方を見てるのか。まだ遠いとか思とんのやろか。
これ以上は危険や、危険やけど、このまま睨みあっとっても、向こうからは動いて来んやろしなあ…。

意を決して、半歩…、摺り足でにじり寄る。まだ動かない。

さらに半歩…、

「ひっ」

青い塊が、ぴく、とわずかに動く。山崎は再び心臓が口から飛び出そうになったが…、ここもどうにか、踏みとどまった。
自分の心拍数が飛躍的に上がっているのがわかる。このままでは卒倒するのではないか、と思うくらいに。

あかんわ…、こんな緊張状態、こっちも長くは持たんぞ…。

額に嫌な汗が浮き出しているのを感じる。残り距離は、2メートルくらいか。


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